■2016年 第44週(11月6日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第44週の速報によると1,366名の感染者が報告されました。(グラフ@参照)
昨年(2015年)の同週は1,347名で、1.4%増えています。
今年もあと2か月となりました。報告数は昨年をやや上回っています。
ここ2年の傾向を見ると、11月に報告数が減っても12月には増えており、最終的には1,600名を超えることも考えられます。
今週は、前年の同時期と比べて増減が顕著な都道府県を挙げてみました。
■増加数が多いのは、
@秋田県 +22( 8→30)
A熊本県 +17(18→35)
B兵庫県 +16(51→67)
C鹿児島県+13( 3→16)
D福井県 +10( 8→18)
■減少数が多いのは、
@茨城県 −20( 59→ 39)
A神奈川県−16(120→104)
B愛知県 −13( 91→ 78)
C富山県 −10( 38→ 28)
C京都府 −10( 28→ 18)
となっています。
※カッコ内の数値は、第44週時点の前年の報告数→今年の報告数
都道府県によって前年の報告数の多少に差があることから、増えたあるいは減ったからといってそのことを単純に評価をすることは難しいと思いますが、指標の一つとして地域の状況を知ることにより、日々の衛生管理に対する意識を高めて頂ければと思います。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使うことも考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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厚生労働省は、平成27年3月31日付けで
「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→
ここをクリック
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■報告数が多い都道府県■
@東京都・・・・121名 (−7)
A神奈川県・・・104名 (−16)
B埼玉県・・・・・79名 (+2)
C愛知県・・・・・78名 (−13)
D兵庫県・・・・・67名 (+16)
E大阪府・・・・・66名 (−3)
F千葉県・・・・・62名 (−5)
G静岡県・・・・・45名 (+5)
H福岡県・・・・・44名 (+4)
I茨城県・・・・・39名 (−20)
※( )内の数字は前年同週との比較
人口の多い地域における報告が比較的多い傾向にあります。
(注)報告のあった都道府県が、感染した地域(感染源がある場所)と
一致するとは限りません。
このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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@ 年度別レジオネラ症例数
(1999年以降) |
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A レジオネラ症報告数・月毎累計
(過去8年間) |
B 月別レジオネラ症報告数
(過去8年間) |
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C レジオネラ症報告数・週毎累計
(過去8年間) |
D 週毎レジオネラ症報告数
(過去8年間) |
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営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、
レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。