■2017年 第9週(3月5日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第9週の速報によると158名の感染者が報告されました。(グラフ@参照)
昨年(2016年)の同週は192名で、17.7%減っています。
今週は、中部地方9県の2007年以降の報告数の推移について見てみましょう。
(中部地方の報告数推移のグラフはここをクリック)
人口数全国4位の愛知県がここ2年、報告数で全国3位となっています。
※人口の多い地域は報告数が多い傾向にありますが、感染した地域とは限りません。
新潟県は、微増しながら一昨年に40名を超えたが、昨年は減少(前年比−12)して4年ぶりに30名を下回りました。
富山県も、一昨年に増加(+11)して40名を超えたが、昨年は減少(−5)しました。
石川県は、2012年から3年連続で増加し、2014年にはこの地方で愛知県に次ぐ報告数になりましたが、一昨年に大幅に減少(−17)しました。
福井県は、比較的少ない報告数を堅持していましたが、昨年は前年から大幅に増加(+14)して初めて20名を超えました。
山梨県は、全国でも報告数の少ない地域で昨年は全国で5番目に少ない7名でした。
長野県は、2013年に前年から大幅増加(+17)して以降、徐々に増加しています。
岐阜県は、2014年以降3年連続で増加して、昨年は初めて30名を超えました。
静岡県は、2010年に前年から大幅に減少(−20)したが、その後は6年連続で増加して、ここ2年は50名を超えています。
愛知県は、一昨年に大幅増加(+38)し100名に近づきました。昨年は減少(−5)したが、ここ2年は90名を超えて全国で3番目に多くなっています。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使うことも考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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厚生労働省は、平成27年3月31日付けで
「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→
ここをクリック
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このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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@ 年度別レジオネラ症例数
(1999年以降) |
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A レジオネラ症報告数・月毎累計
(過去8年間) |
B 月別レジオネラ症報告数
(過去8年間) |
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C レジオネラ症報告数・週毎累計
(過去8年間) |
D 週毎レジオネラ症報告数
(過去8年間) |
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営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、
レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。