■2018年 第3週(1月21日)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第3週の速報によると、44名(昨年同週は59名)の感染者が報告されました。
(グラフ①参照)※別ページで表示(PDF)
今年に入っての報告数は昨年よりも少なくなっていますが、レジオネラ関連の報道がこの時期としては例年よりも多く出ています。
その中から、特筆すべきニュースを取り上げましょう。
①大分県の高齢者施設で、超音波式の加湿器が原因と見られるレジオネラ症に感染して男性が亡くなりました。
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②岩手県の温浴施設の利用者がレジオネラ症に感染した事例では、シャワー水からレジオネラ属菌が検出されています。
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③北海道のバスの運転手2名がレジオネラ症に罹りましたが、バス会社にあるアーチ型洗車機からレジオネラ菌が検出さています。
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レジオネラに関する報道は温浴施設の浴槽水を原因とするものが大半であり、今回のような加湿器や洗車機を原因とする感染の報道は珍しいですが、感染者が出ていないだけで(あるいは原因が特定されず報道されていないだけかも知れない)、衛生管理が不適切であれば、水を使用する設備・機器にはレジオネラ属菌が生存している可能性がある、ということをあらためて認識させられるニュースであると思います。
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このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はきれいでも、そこには様々な菌が生存していることもあります。
見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使い滅菌・消毒という菌対策も考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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厚生労働省は、平成27年3月31日付けで「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→ここをクリック **************************************************************************
営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。