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0.5%でも天然温泉?-宝塚のホテルが表示/兵庫

 2009年7月31日(金)付の産経新聞は、鎌倉時代から存在が知られ、さまざまな文学作品の舞台にもなった宝塚温泉(兵庫県宝塚市)にある「宝塚ワシントンホテル」が、源泉から湧き出た温泉水を水道水で100倍以上に薄めた大浴場を、パンフレットなどで「天然温泉」と紹介していたことが30日、分かった、と伝えた。
 温泉の加水率に法律上の決まりはなく、誇大広告などを取り締まる公正取引委員会も「『天然温泉100%』と表示しているわけではないので…」と静観の構えだが、専門家からは「温泉とは到底呼べない」と批判の声も上がっているという。
 同ホテルは「指摘を真摯に受け止めます」と陳謝。温泉水を増量するなど改善に乗り出したという。宝塚温泉の唯一の源泉「武庫山源泉」は市が管理しており、ホテルや旅館、温泉利用施設には、源泉から延ばした給湯管を通じて温泉水を供給しているという。
 しかし同ホテルによると、平成15年3月ごろ、給湯管が故障。以来、昨年3月末で閉鎖されたセルフスタンド「市民給湯場」や、市職員の立ち会いの下、武庫山源泉から温泉水を購入し浴槽に注入してきたという。
 だが、その量は男性用の浴槽3.7トン、女性用の浴槽3トンに対し、それぞれ18リットル容量のポリタンク1個分で、計算上、温泉水の含有率は0.5%程度にすぎない。
 研究者や温泉業者らでつくる「温泉学会」事務局長の茶山健二・甲南大教授は「温泉には温度や成分濃度に違いがあるため加水率に明確な規定はないが、到底温泉と呼べるものではない」と指摘。温泉調査などの技術者らでつくる財団法人「中央温泉研究所」(東京都)も「一概には言えないが、100倍以上に薄めることは常識的な範囲を超えている」と批判する。
 また、市の記録によると、同ホテルは武庫山源泉で温泉水300リットルを昨年9月11日に購入。この温泉水を9カ月以上くみ置いて今年6月末、浴槽に注入していた。市は市民給湯場の利用者に「保存は冷暗所で10日程度が目安」と呼びかけており、水質が劣化していた可能性もあるという。
 温泉法では源泉の成分分析結果の掲示を義務づけているが、温泉学会理事の藤田勝利・近畿大法科大学院教授は「浴槽における湯の成分表示も必要」と提言しているという。
ニュース資料:2009年(平成21年)7月31日(金)産経新聞


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