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レジオネラ症アウトブレイク―死者10名、感染者は300名以上/ポルトガル

 ポルトガルで大規模なレジオネラ症の集団発生が確認された。11月7日(金)に最初の症例が発見され、11日(火)には5名が死亡、230人以上が感染したと当局が発表した。
 症例のほとんどがリスボンの街から北東に16マイル(約26km)離れたビラ・フランカ・デ・シーラ市に集中していた。環境大臣はリスボン近郊の全ての冷却塔は再発防止のため9日(日)から管理下に置き、閉鎖しているとした。
 WHO(世界保健機関)はこの集団感染に「重要な公衆衛生上の非常事態」を宣言し、大統領は被災者に哀悼の意を表明した。
 13日(木)、保健当局は死者7名となり感染者は311名に上ったと発表。局長は最悪の状況は過ぎ、新たな感染者の数は減っているとした。
 16日(日)、当局は死者が8名になったと発表。政府は、ビラ・フランカ・デ・シーラにある肥料工場の冷却システムから検出された細菌によって引き起こされている可能性が非常に高いと発表。政府は、これは感染症の歴史の中で3番目に大きいものと述べた。
 21日(金)の報道では、ポルトガルで最大のレジオネラ症のアウトブレイクから2週間が経ち、10名が死亡し、未だに38名が集中治療を受けていると保健当局は発表したが、新たに発症する危険性はゼロであるとした。
 当局は合計336名が感染したレジオネラ菌の発生源を調査し、冷却塔から見つかった細菌と患者から採取されたものを分析したところ同じものであったことを確認し、「状況や大気を含めた複合的な条件によってアウトブレイクの発生につながったが、現在は収束した。」とした。
 検察は、細菌を検出したスペイン企業の冷却塔がある肥料工場に対し、環境規制違反の可能性を調査すると述べた。

資料:2014年11月9日(日)付 euronews、11日(火)付 BBCニュース、ロイター、
13日(木)付 ワシントンポスト紙、16日(日)&21日(金)付 AFP