■2017年 第15週(4月16日現在)のレジオネラ症感染者数
国立感染症研究所の感染症発生動向調査週報(IDWR速報データ)
第15週の速報によると335名の感染者が報告されました。
(グラフ@参照)※別ページで表示(PDF)
昨年(2016年)の同週は292名で、14.7%増えています。
今週は、感染地域についてお話ししましょう。
国立感染症研究所(NIID)では、感染報告数を毎週公表していますが、また感染地域についても公表しています。感染地域は全てが特定されているわけではないので報告数と比べると少なくなっています。
NIIDのデータをもとに各都道府県の第14週(4月9日現在)での前年同週との比較をグラフにしてみました。
(グラフE参照)※別ページで表示(PDF)
著しく増加しているのは広島県(+55名、昨年4名→59名)ですが、これは3月に発生した集団感染がその要因であることは容易に推測できます。
2番目に増えてるのは長野県で8名増加(3→11)、3番目は東京都で7名(11→18)。次いで茨城県で5名(5→10)となっています。
広島県のように大きく報道される事例がある場合は、特定の施設への個別の対応とその周辺の入浴施設への注意喚起によりその要因を摘むことができると思いますが、小人数の感染の積み重ねで感染源となる施設が特定されない場合には、都道府県ごとあるいは市町村ごとに詳細に分析をしないと要因を知ることができないと思います。また要因を突き止めること自体難しい場合もあると思います。
逆に著しく減少しているのは、埼玉県(13→5)と兵庫県(13→5)で8名減っています。これに次ぐのは滋賀県(6→0)と熊本県(7→1)で6名減、和歌山県が5名減(5→0)となっていますが、減少の要因は単に数字だけではわからないと思います。※把握している方がいましたらご容赦下さい(教えて頂けるとありがたいです)
要因を把握できれば、増加させないための対策を立てられるし、他の都道府県の対策にも参考になるのではと思います。
いよいよ今週末からゴールデン・ウィークが始まります。
水回りの衛生管理は万全でしょうか?
考えられる限りの対策を講じて、自信を持ってお客様をお迎えしましょう。
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入浴施設では、ろ過装置を含めた配管の定期的な洗浄(専門の業者に委託することが多いと思います)と施設の担当者による日常の清掃・消毒の実施が、レジオネラ症をはじめとする感染症の対策には不可欠であり、また、衛生的な状態が保たれていることを確認するための水質検査も大切です。
銭湯やスーパー銭湯などの入浴施設、ホテル・旅館のお風呂を管理される方は、衛生管理を十分に行い、万全の体制でお客様をお迎えできるよう、お願いします。
また、お風呂がある高齢者施設も同じく、衛生管理の徹底をお願いします。
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見た目はもちろん大事ですが、目に見えない菌が潜んでいる可能性も考えながら、清掃や洗浄とともに消毒剤などを使うことも考えて頂きたいと思います。
日々の作業は大変かも知れませんが、清掃・消毒のポイントをしっかり押さえて行いましょう
過信は禁物です。これまで何事もなかったからこれからも大丈夫とは限りません。常に緊張感を持って衛生管理を行うようお願いします。
見た目はきれいでも、そこには様々な菌が生存していることもあります。単なる清掃だけでなく、滅菌・消毒という菌対策も是非、実施して欲しいものです。
また、日々の清掃・消毒・点検等の後には、その内容(箇所・時刻・数値など)を管理表などの書面に必ず残すようにしましょう。
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厚生労働省は、平成27年3月31日付けで「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアル」について、厚生労働科学研究で最新の知見等が得られていること等を踏まえ、本マニュアルを改正するとの通知を出しました。
また、これまでのマニュアルとの比較一覧も作成されています。→ここをクリック
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このページのグラフは、国立感染症研究所(NIID)が公表する感染症発生動向調査週報(IDWR)のデータに基づき、協会が作成したものです。
※それぞれのグラフをクリックすると大きなグラフがご覧になれます。
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営業者及び管理者の衛生管理に対する意識が高いか低いかで、施設の衛生管理状況は大きく変わります。
地域や団体、行政機関などが主催するレジオネラ対策等の講習会がある場合には積極的に参加して、最新の情報や知識を身につけ、日常の衛生管理を向上させましょう。
また、日常衛生管理が適切に行われていることを確認するために、
レジオネラの検査も行いましょう。
なお、衛生管理を行う上で、薬剤や機械に頼りすぎないことも大事です。
どんなに良い薬剤や機械を使っていても、管理する人がその使用方法・メンテナンス方法等を正しく理解していなければ、意味がありません。
管理の知識を向上させましょう。最終確認は人の目・手で行いましょう。